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教育再生実行会議 第十二次提言
~ポストコロナ期における新たな学びの在り方について~

内閣官房教育再生実行会議担当室

教育再生実行会議は、令和3年6月3日、第十二次提言「ポストコロナ期における新たな学びの在り方について」を取りまとめました。

教育再生実行会議の概要

教育再生実行会議は、21世紀の日本にふさわしい教育体制の構築に向けて教育改革を推進するため、平成25年1月から内閣総理大臣が開催しているものです。同会議では、令和3年6月までに十二次にわたる提言を行いました。これらの提言を受け、すでにいじめ防止、教育委員会改革、大学ガバナンス改革及び教育研究力の強化、義務教育学校の制度化、専門職大学の制度化等について法改正等がなされるなど、様々な施策が実施に移されました。

第十二次提言「ポストコロナ期における新たな学びの在り方について」

令和3年6月3日に第十二次提言「ポストコロナ期における新たな学びの在り方」が取りまとめられました。

新型コロナウイルス感染症は、世界各地で人々の生命や生活、価値観や行動、さらには経済や文化など社会全体に広範かつ多面的な影響を与えており、我が国社会の様々な課題が浮き彫りになる中、教育に関しても、例えば、日本の子供たちは幸福度、自己肯定感、当事者意識が低いといったように、従来から認識されながらも解決に至らなかった様々な課題が明らかになりました。

教育再生実行会議では、ポストコロナ期における新たな学びの在り方を考えていくに当たって、コロナ禍を機に改めて考えるべき課題を解決するためには、一人一人の多様な幸せであるとともに社会全体の幸せでもあるウェルビーイング(Well-being)の理念の実現を目指すことが重要であるとの結論に至りました。こうした社会を実現していくためには、一人一人が自分の身近なことから他者のことや社会の様々な問題に至るまで関心を寄せ、社会を構成する当事者として、自ら主体的に考え、責任ある行動をとることができるようになることが大切です。こうした個人を育むためには、我が国の教育を学習者主体の教育に転換していく必要があります。

そのための手段として、特に現在、政府を挙げて積極的に取り組んでいるデジタル化の推進とも軌を一にして、教育においてもデジタル化に適切に対応しつつ、データ駆動型の教育に転換していく必要があります。これによって、子供や保護者にとっては、学びの質がより多様で充実していくことにつながり、教師や学校にとっては、指導方法の充実のみならず働き方改革にも資することになります。さらに、国や教育委員会などの行政にとっては、現状把握に基づく効果的な政策立案が可能となるなど、教育の新たな可能性を拓くことが期待されます。

具体的な提言は四つのパートから成っています。

一つ目は初等中等教育関係についてです。

総論として、ポストコロナ期における初等中等教育の在り方を考えるに当たっての三つの視点を示しています。

です。

 その上で、「ニューノーマルにおける初等中等教育の姿」として、

としています。

二つ目は高等教育関係についてです。総論として、ポストコロナ期における高等教育の在り方を考えるに当たっての三つの視点を示しています。

です。

その上で、「ニューノーマルにおける高等教育の姿」として

が求められるとしています。

三つ目は教育と社会全体の連携による学びの充実のための方策についてです。(1で大学等における入学・卒業時期の多様化・柔軟化の推進、(2で子供の育ちを社会全体で支える取組の推進について、提言されました。

(1については、令和2年3月から5月に全国の多くの学校で臨時休業が実施された中、子供の「学びの保障」の選択肢の一つとして秋季入学への移行が検討されたことを背景に、教育再生実行会議でも議論がなされました。初等中等教育については、「学びの保障」の議論と切り離して、義務教育への就学時期を前倒しする場合について検討しましたが、その場合でも、児童生徒の一時的急増による教師・施設の確保、社会への影響、幼稚園の教育・運営への影響といった課題が生じ、教育現場にも更なる負荷がかかるため、国民や社会の十分な理解と協力を得ることが不可欠としています。結論としては、全ての学校種で一律に秋季入学へと移行するのではなく、まずは大学等における入学・卒業時期の多様化・柔軟化について、産業界における新卒一括採用やメンバーシップ型中心の採用・雇用慣行の改革と併せて、取組を進めていくことが重要であるとしています。こうした取組の進捗状況や検証等を踏まえ、将来的に、初等中等教育段階も含め更に議論することが適当としています。

(2については、コロナ禍で子供たちの生活が普段と大きく変わる中で、社会全体で子供の育ちや学びを支えていくことが極めて重要であるとし、「学校教育と社会教育の連携・協働」が不可欠であることや、地域の大人たちが教育に関わりやすくなるよう、テレワークなどの柔軟な働き方等を普及する必要があるとしています。

四つ目はデータ駆動型の教育への転換についてです。今後、政府全体のデジタル化の推進の一環として、教育のデジタル化を進め、データ駆動型に転換する中で、様々な教育データを活用し、効果的な教育政策を立案・実施するとともに、学びのデータを多様な場面で活用する必要があります。また、国における組織の体制の強化や、学校の設置者においても規模や実態に応じて必要な体制を整えていくことが必要としています。

今後、文部科学省を中心に関係省庁も連携して必要な検討や取り組みを行ってまいります。

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