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効果的な政策の企画・立案及び推進

文部科学省大臣官房政策課

文部科学省においては、政策評価法に基づく政策評価や独立行政法人通則法に基づく独立行政法人評価に加えて、効果的な政策の企画・立案及び推進には、エビデンスベースの議論や、現場主義、多様な主体との対話が必要と捉えており、政策立案において様々な手法を取り入れています。

証拠に基づく政策立案(Evidence-based Policymaking(EBPM))の推進

我が国の経済社会構造が急速に変化する中、限られた資源を有効に活用し、国民により信頼される行政を展開するためには、エビデンスの活用等を通じて政策課題を迅速かつ的確に把握して、有効な対応策を選択し、その効果を検証することが必要です。そのため、政府全体で、証拠に基づく政策立案(EBPM)が推進されています。

文部科学省では、省内の関係部署の連携体制を構築し、EBPMの実践に取り組んでいます。今後も、省内における実践実例の創出を進めるとともに、職員の能力向上のための研修等を実施し、EBPM的手法を活用することで政策の質の向上に取り組んでいきます。

提案型政策形成の実施

「提案型政策形成」は、文部科学行政に関するこれまでにない柔軟で創造的な発想での政策形成や職員一人一人の不断の内省と自己研鑽の奨励、内外の多様な人々との対話・協働の促進、多様な現場の状況や学術的な知見を含むエビデンスベースの議論や政策立案等の実現を目的とした取組であり、令和元年度から本格実施しました。

省内公募開始から1次審査にかけて、提案者は政策アイディアの創出に向けた課題の整理や現状分析、様々な代替策との有効性や実効性などの比較検討を重ねます。その過程において、省内の担当職員による相談会や提案者間での意見交換会、過去の提案型政策形成応募者による勉強会が用意され、提案者はこれらを活用して提案内容の改良を進めます。1次審査では、省内幹部が各提案について、課題設定や施策の有効性、優先順位の妥当性等の観点から審査を行います。また、今年度新たに取り入れた省内職員投票の結果も加え、5件程度が選出されます。

1次審査の通過後、2次審査に向けて、提案者は政策実現に向けた提案内容の深掘りと政策工程の具体化を行います。特に、現場に受け入れられるものとするために、省内のみの問題意識にとらわれず、積極的に省外のステークホルダーとの対話を重ねて、幅広い視点から提案内容の有効性、必要性及び効率性の整理を行います。2次審査では、各提案者が提案内容についての動画を作成し、視聴した省内幹部や担当課職員による審査を受けるとともに今後のアドバイスを受けます。ここでは、直近1年以内の実施に向けて対応を検討する「優先実施施策」や、中長期的に実施を検討する「推進施策」が選定されます。

令和2年度における提案型政策形成では、テーマを「デジタルトランスフォーメーション」と設定したところ、計11件の応募があり、最終的に、1件の優先実施施策、2件の推進施策、1件の先行実施施策が選出されました。これらの提案の実現に向けて、現在、関係課において検討を行っています。

本取組により、新規性のある政策の「提案」を行うことができるようになるとともに、その提案について省内外の様々な関係者との対話等を通じて提案内容の深掘り等を行うことで、実現までを見据えた政策の「形成」までを職員が体験することができ、政策立案機能の強化につながることが期待されます。

ともに未来を創る科学技術行政を目指して

政策的に重要でありながら、これまで十分に検討が進んでいない部局横断的な科学技術イノベーション政策の課題について、文部科学省の若手有志職員が中心となり、所属や所掌にとらわれず自由じゆう闊達かったつに議論しました。その際、社会全体がコロナ禍にあって研究現場にも多大な影響が出ていることを踏まえ、議論を進めるに当たり、リモートでの新しいコミュニケーションのかたちや新しい協働のかたちも模索しつつ、産学官民の幅広い現場の方々と一体となって未来視点で政策対話を実施しました。約半年間にわたる議論と検討の結果について、五つのテーマ(①博士課程・アカデミアを意欲ある若手が夢を持って活躍できる場に ②科学技術広報に「ワクワク」の視点で新たな創造性と付加価値を ③地域の科学技術(ヒト・アイデア)を日本の強みに・魅力に・成長基盤に ④知恵を持ち寄りともに乗り切る:コロナ禍の研究現場 ⑤いまこそ新しい発想で未来型の研究システムへ)に沿って令和2年8月に報告書を取りまとめました。

報告書公表後、参加職員は更に取組を発展させ、例えば、若手有志が省内審議会の場で問題提起したり、民間・アカデミアとの双方向の政策対話を深めたり、若手目線で機動的なウェブアンケートの実施し政策形成プロセスへ随時反映したり、科学技術週間「一家に1枚」ポスターの作成に参画したりするなど、科学技術政策への付加価値創出に貢献しています。

【参考】「ともに創り、ともに未来へ:新しい発想で先導する科学技術行政と共創の形」

令和2年度科学技術改革タスクフォース戦略室 報告
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/1417045_00004.html

若手目線で未来志向の政策改革:「ゼロ局」の設置

省内の若手職員の柔軟性・機動性・多様性を活かしてゼロから1を生み出す「政策の苗床」として「局横断・萌芽的政策検討チーム(通称:ゼロ局)」を令和2年11月に設置しました。With/Afterコロナ時代の新たな現場主義を志向しつつ、様々なアカデミア人材・民間人材との交流や省内外の学会研修・集会等への参加を含め、多様かつ幅広い人脈を築いていくための場や機会を積極的に活用していきます。

発足以来、省内の様々な部署から若手職員が集い、様々な専門的知見を有する省内外のアドバイザー等の参画も得つつ活動を開始しています。政務三役との意見交換、大学等の研究者との政策対話・協働、政策レポートの執筆や学会発表等を通じた発信活動など、各局員が各々の強みや熱意を活かした部局横断的な価値創造の取組が進められているところです。引き続きゼロ局を舞台に「文部科学省創生実行計画」(平成31年3月29日文部科学大臣決定)等を踏まえ、文部科学省を担う人材の強化や現場に根差した政策立案機能の強化に取り組んでいきます。

政策立案教養研修「ドラメク」の実施

文部科学省の職員には、既存の思考に依拠しすぎることなく、これまでの自分にない視点や発想を獲得し、様々な立場の者との対話を通じて、共感を得ながら政策の企画立案及び実施に取り組む姿勢及び能力が求められているとの認識の下、「政策立案機能の強化」や「人材育成・交流の充実」を目的として、政策立案教養研修(Driving MEXT Project)(通称:ドラメク)を開催しています。

これらの姿勢・能力を醸成する機会を提供するため、民間企業やNPO法人、地方公共団体などから外部有識者を招き、講演会やワークショップなどを実施しています。これまで未来社会における学校の役割や産学官連携による研究推進など、様々なテーマについての議論を重ねており、平成30年の取組開始から50回以上の開催、延べ約1500人の職員が参加しています。

今後もこれらを通じ、効果的な政策の企画、立案、推進に取り組んでいきます。

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