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平成30年度「国語に関する世論調査」の結果について

文化庁国語課

文化庁では、国語施策の参考とするとともに、国民の国語への関心を喚起するため、平成7年度から毎年「国語に関する世論調査」を実施しています。ここでは、この度発表された平成30年度の調査結果の一部を御紹介します。

平成30年度の「国語に関する世論調査」では、国語や言葉への関心、用語などの表記、文体・構成の表記、読書、慣用句等の意味・言い方など全部で18の項目について調査しました。現在、文化審議会国語分科会では「官公庁における文書作成について」という議題で審議を進めており、そこで活用するための設問も設定しています。(http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/1422163.html)
ここでは、今回の調査結果のうち「官公庁における文書作成について」に資する表記に関する設問、読書に関する設問、慣用句等の意味・言い方に関する設問などについて御紹介します。

言葉の使い方としてどちらが良いと思いますか
六つの言葉について、それぞれ2通りの使い方を挙げて、どちらが良いと思うかを尋ねました(図1)。
(1)努力すべきである/努力するべきである
「「努力すべきである」が良いと思う」が57.4%で、「「努力するべきである」が良いと思う」(34.7%)を23ポイント上回っています。
(2)予期しない事態/予期せぬ事態
「「予期しない事態」が良いと思う」が29.2%で、「「予期せぬ事態」が良いと思う」(64.7%)を36ポイント下回っています。
(3)外は寒いであろう/外は寒かろう
「「外は寒いであろう」が良いと思う」が66.3%で、「「外は寒かろう」が良いと思う」(24.9%)を41ポイント上回っています。
(4)雨天ならば中止とする/雨天なら中止とする
「「雨天ならば中止とする」が良いと思う」が40.0%で、「「雨天なら中止とする」が良いと思う」(53.1%)を13ポイント下回っています。
(5)一つ、二つ、三つ(漢数字)/1つ、2つ、3つ(アラビア数字)
「「一つ、二つ、三つ(漢数字)」が良いと思う」が23.6%で、「「1つ、2つ、3つ(アラビア数字)」が良いと思う」(66.3%)を43ポイント下回っています。
(6)この規則に準ずる/この規則に準じる
「「この規則に準ずる」が良いと思う」が73.8%で、「「この規則に準じる」が良いと思う」(17.2%)を57ポイント上回っています。
ふだん、電子書籍を利用していますか
ふだん、電子書籍(雑誌や漫画も含む。)を利用しているかを尋ねました(図2)。
「よく利用する」が8.0%、「たまに利用する」が17.2%で、両方を合わせた「利用する(計)」は25.2%となっています。一方、「紙の本・雑誌・漫画しか読まない」が38.7%、「紙の本・雑誌・漫画も電子書籍も読まない」が35.1%となっています。
過去の調査結果(平成25年度)と比較すると、「よく利用する」「たまに利用する」共に増加し、「利用する(計)」は8ポイント増加しています。「紙の本・雑誌・漫画しか読まない」は7ポイント減少しています。
加えて、電子書籍を「よく利用する」「たまに利用する」と答えた人(全体の25.2%)に、電子書籍(雑誌や漫画も含む。)と紙の本・雑誌・漫画とを比べると、どちらを利用することが多いか尋ねました(図3)。
「紙の本・雑誌・漫画の方が多い」が43.0%と最も高く、「電子書籍の方が多い」が27.8%、「同じくらい」が21.9%、「電子書籍しか読まない」が6.7%となっています。
過去の調査結果(平成25年度)と比較すると、「紙の本・雑誌・漫画の方が多い」は18ポイント減少しています。一方、「電子書籍しか読まない」は4ポイント、「電子書籍の方が多い」は10ポイント、「同じくらい」は4ポイントそれぞれ増加しています。

読書をすることの良いところは何だと思いますか
読書をすることの良いところは何だと思うかを尋ねました(選択肢の中から三つまで回答)(図4)。
「新しい知識や情報を得られること」が61.0%で最も高く、以下、「豊かな言葉や表現を学べること」(37.1%)、「感性が豊かになること」(36.5%)、「想像力や空想力を養うこと」(33.3%)、「感動を味わえること」(25.6%)、「楽しく時間を過ごせること」(23.5%)、「内容を把握する力が付くこと」(15.5%)、「他の人と話題の共有ができること」(12.9%)、「趣味として誇れること」(6.3%)、「流行に遅れずにいられること」(5.5%)、「国語の成績が良くなること」(4.5%)となっています。
過去の調査結果(平成14、20、25年度)と比較すると、「想像力や空想力を養うこと」「内容を把握する力が付くこと」は増加傾向にあります。「感性が豊かになること」は平成25年度調査から今回調査に掛けて4ポイント減少しています。

慣用句等の意味・言い方について
例年尋ねている慣用句等の言葉の意味・言い方についての問いの結果は表1と表2のとおりです。表中のゴシック体は本来の意味・言い方とされている選択肢です。また、白抜き数字は、本来の意味・言い方ではないとされる方を選択した割合が、本来の意味・言い方とされる方を選択した割合より高いものです。
意味(表1)については、「(1)憮然」、「(2)御の字」、「(3)砂をかむよう」いずれも、本来の意味とは違うとされる方が多く選択されるという結果となっています。また、言い方(表2)については、本来の言い方とされる(1)「(b)天地神明に誓って」、(3)「(a)論陣を張る」を使う割合は、それぞれ、本来の言い方とされていない(1)「(a)天地天命に誓って」、(3)「(b)論戦を張る」を大きく下回っています。
なお、文化庁では本調査を基にした慣用句等についての動画「ことば食堂へようこそ!」を公開しています。こちらも是非御覧ください。(http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/kotoba_shokudo/index.html)

(注)百分比は各問いの回答者数を100%として算出し、小数点第2位を四捨五入したため、百分比の合計が100%にならない場合があります。また、百分比の差を示す「ポイント」については、小数点第1位を四捨五入して示しました。

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