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令和元年度 文化功労者・文化勲章受章者

文部科学省大臣官房人事課

令和元年度文化功労者
令和元年度文化功労者顕彰式が11月5日、東京都港区虎ノ門のオークラ東京にて行われました。文化功労者は次の21名の方々です。

◆飯利 忠男(いいり ただお)〈筆名 佐藤 忠男(さとう ただお)〉 日本映画大学名誉学長《映画評論》
長年にわたり、評論家として、映画をはじめ大衆芸能、演劇など幅広い分野で評論活動を展開し、平明な表現での鋭い問題提起、弱者への温かい視線、学究的で真摯な姿勢に貫かれた評論は高く評価されるとともに、映画の国際交流や、未来の映画人の育成にも尽力し、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆石井 幹子(いしい もとこ) 《照明デザイン》
長年にわたり、照明デザイナーとして、都市照明から建築照明、光のパフォーマンスまで幅広い照明の世界を開拓するとともに、都市・地方の文化創造や国際交流などにも大きな役割を果たし、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆猪木 武德(いのき たけのり) 大阪大学名誉教授、人間文化研究機構国際日本文化研究センター名誉教授《経済学》
経済学の分野において、統計データ・歴史資料を重視した実証的アプローチと古典解釈の上に成り立つ思想的アプローチを融合させた、我が国で唯一とも言える独創的な研究手法により、卓越した業績を上げ、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆岩田 暁子(いわた あきこ)〈筆名 馬場 あき子(ばば あきこ)〉 日本芸術院会員?《短歌》
長年にわたり、歌人として、常に第一線で優れた短歌の創作と評論の執筆に勤しむとともに、自ら歌誌を創刊し数多くの歌人を育成し、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆宇多 喜代子(うだ きよこ) 日本芸術院会員《俳句》
長年にわたり、俳人として、他の追随を許さない優れた作品を数多く世に送り出し、実作的な目標となるとともに、俳壇の重鎮として新聞・雑誌の俳句欄及び各賞の選者を務め、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆大林 宣彦(おおばやし のぶひこ) 《映画》
長年にわたり、映画監督として、映画ならではの夢や遊び心溢れる実験精神に満ちた作品を創作し続け、日本映画界に新局面をもたすとともに、後進の自主映画出身若手監督や地域における映画製作の道筋を開くなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆金出 武雄(かなで たけお) カーネギーメロン大学ワイタカ―記念全学教授《コンピュータビジョン・ロボット工学》
コンピュータビジョンとロボット工学の分野において、顔に関する画像認識技術や自動車の自動運転における先駆的な取組をはじめとする数々の国際的に独創的な研究業績を上げるなど、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆興膳 宏(こうぜん ひろし) 日本学士院会員・京都大学名誉教授《中国古典文学》
中国古典文学の分野において、唐代以前の文学理論研究に従事し、緻密な分析から総体的な論へと明晰な論述を展開する研究を行い、我が国のみならず国際的にも高い評価を受ける卓越した業績を上げるなど、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆小林 芳規(こばやし よしのり) 広島大学名誉教授《国語史学・国際交流》
国語史学の分野において、「漢文訓読史の研究」、「鎌倉時代語の研究」及び「角筆文献の発見とその研究」という、未開拓であった三分野を新たに開きそれぞれを確立するという卓越した業績を上げるとともに、研究を通して培った角筆の判読技術を中国・韓国などの研究者・研究機関に提供し、学術の国際交流にも大きく寄与するなど、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆近藤 孝男(こんどう たかお) 名古屋大学名誉教授《時間生物学》
時間生物学の分野において、シアノバクテリアをモデルとして、時計機能を司る三種類のKaiタンパク質を発見するとともに、それらによって24時間の安定的な生物リズムを再現することに成功し、生物時計の特性がタンパク質の機能に基づいていることを明らかにする卓越した業績を上げ、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆笹川 陽平(ささかわ ようへい) (公財)日本財団会長《社会貢献・国際貢献・文化振興》
長年にわたり、(公財)日本財団の常勤役員として様々な公益事業に対する支援を行ってきた経験を生かし、行政の手の届かない文化振興・社会貢献事業に取り組み、多大な功績を上げるとともに、国際社会において各国政府が取り組むことに困難な社会課題の解決について、先駆的な発想と行動力により多大な貢献をされました。
◆佐々木 卓治(ささき たくじ) 東京農業大学総合研究所参与《作物ゲノム学・学術振興》
作物ゲノム学の分野において、国際イネゲノム塩基配列解読プロジェクトをリーダーとして率い、世界に先駆けてイネゲノム全塩基配列を解読し、作物ゲノム育種を大きく進展させる卓越した業績を上げるとともに、学術の振興にも尽力し、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆田渕 俊夫(たぶち としお) (公財)日本美術院理事長、東京藝術大学名誉教授《日本画》
長年にわたり、日本画家として、装飾性と精神性を兼ね備えた作品を数多く世に送り出し、日本画の確たる表現を築いたものとして高く評価されるとともに、後進の育成や文化財保存に尽力し、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆徳村 正吉(とくむら まさきち)〈芸名 宮城 能鳳(みやぎ のうほう)〉 琉球舞踊保存会会長、重要無形文化財「組踊立方」(各個認定)保持者《組踊》
長年にわたり、舞踊家として、端麗かつ繊細さの中に強靭さを秘めた芸風が高く評価されるとともに、組踊並びに琉球舞踊における女方の卓抜した技芸をもって後進の指導に当たり、多くの優秀な後継者を輩出し、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆萩尾 望都(はぎお もと) 《漫画》
長年にわたり、漫画家として、数多くの優れた少女漫画作品を世に送り出し、少女漫画を多彩で深みのある内容表表現の可能な世界的にも注目される重要なジャンルへと発展させるとともに、後進の育成にも尽力し、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆藤原 進一郎(ふじわら しんいちろう)元(財)日本障害者スポーツ協会理事《障害者スポーツ振興》
長年にわたり、障害者スポーツ分野の第一人者として、障害者スポーツを近代スポーツとして発展させる基礎作りに大きな役割を果たすとともに、数多くのパラリンピック競技大会で日本代表選手団監督や団長を歴任し、日本代表選手の活躍のために尽力するなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆宮本 茂(みやもと しげる) 任天堂(株)代表取締役フェロー《メディア芸術(ゲーム)》
長年にわたり、ゲームプロデューサーとして、「スーパーマリオブラザーズ」や「ゼルダの伝説」などの、世界的に評価される作品を数多く世に送り出し、「現代のビデオゲームの父」とも称され、ゲームを我が国の文化として世界に誇れるまでのものにするなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆守田 伸一(もりた しんいち)〈芸名 坂東 玉三郎(ばんどう たまさぶろう)〉 重要無形文化財「歌舞伎女方」(各個認定)保持者《歌舞伎》
長年にわたり、歌舞伎俳優として、数多くの舞台を踏み、比類ない高度な表現力を有する演技で高い評価を受けるとともに、歌舞伎にとどまらず新派や新劇、海外戯曲への出演も行い、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。
◆柳沢 正史(やなぎさわ まさし) 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構長・教授、テキサス大学サウスウェスタン医学センター教授《分子薬理学》
分子薬理学の分野において、強力な血管収縮作用を有する生理活性物質「エンドセリン」と睡眠/覚醒を制御している神経伝達物質「オレキシン」を発見し、その作用機構を解明するとともに、人の疾患との関わりを明らかにし、革新的な医薬品開発に結び付ける卓越した業績を上げ、斯学の発展に多大な貢献をされました。
◆吉野 彰(よしの あきら) 旭化成(株)名誉フェロー、名城大学大学院理工学研究科教授《電気化学》
電気化学の分野において、モバイル機器や電気自動車などに欠かせない小型・軽量で高出力の充電式電池であるリチウムイオン電池の基本構造を確立する卓越した業績を上げ、経済、社会の発展に極めて顕著な貢献をされました。
◆渡邊 美佐(わたなべ みさ) (株)渡辺プロダクション名誉会長、(一社)日本音楽出版社協会名誉顧問《文化振興・国際交流・著作権》
長年にわたり、音楽プロデューサーとして、数多くのアーティストを世に送り出すとともに、芸能・音楽エンタテインメント業界を支えるマネジメント人材の育成及び著作権保護制度の充実などにも尽力し、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に多大な貢献をされました。

令和元年度文化勲章受章者
令和元年度文化勲章受章者6名が11月3日に発令され、同日親授式が皇居にて行われました。文化勲章受章者は次の方々です。

◆甘利 俊一(あまり しゅんいち) 文化功労者、東京大学名誉教授、国立研究開発法人理化学研究所栄誉研究員《数理工学》
数理工学の分野において、脳の情報処理の背後にある基本原理を数理情報学的手法により体系化するというユニークな方法により先駆的かつ独創的な研究を行い、卓越した業績を上げるとともに、自身の研究及び後進の育成を通し、数理工学という分野の開拓と確立に大きな役割を果たすなど、斯学の発展に極めて顕著な貢献をされました。
◆坂口 志文(さかぐち しもん) 文化功労者、大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授、大阪大学栄誉教授、京都大学名誉教授《免疫学》
免疫学の分野において、過剰な免疫反応を抑制する自己免疫寛容を司る制御性T細胞を発見し、その発生・機能を細胞・分子レベルで明らかにするとともに、様々な自己免疫病、アレルギー、癌免疫、移植免疫などにおける制御性T細胞の役割を解明し、斯学の発展に極めて顕著な貢献をされました。
◆佐々木 毅(ささき たけし) 文化功労者、日本学士院会員、東京大学名誉教授《政治学》
政治学の分野において、古代ギリシアから近代ヨーロッパに及ぶ多くの重要な政治思想家についての研究に卓越した業績を上げるとともに、その政治思想研究を基盤として現代政治の分析においても優れた研究業績を上げるなど、斯学の発展に極めて顕著な貢献をされました。
◆田沼 武能(たぬま たけよし) 文化功労者、東京工芸大学名誉教授《写真》
長年にわたり、写真家として、数多くの芸術写真を世に送り出しながら、「子どもたちの写真」という新たな分野を開拓・確立するとともに、後進の育成や写真家の地位向上に尽力し、さらに、関連する団体の要職を務めるなど、斯界の発展に極めて顕著な貢献をされました。
◆野村 太良(のむら たろう)〈芸名 野村 萬(のむら まん)〉 文化功労者、日本芸術院会員、重要無形文化財「狂言」(各個認定)保持者《狂言》
長年にわたり、能楽師として、演目・役柄を問わず、無駄のない所作と内面から表出する喜怒哀楽の演技で登場人物の深い人間性を表現し、狂言の魅力を伝え、多くの人々に感銘を与えるとともに、関連する団体の要職も務めるなど、斯界の発展に極めて顕著な貢献をされました。
◆吉野 彰(よしの あきら) 文化功労者、旭化成(株)名誉フェロー、名城大学大学院理工学研究科教授《電気化学》
電気化学の分野において、モバイル機器や電気自動車などに欠かせない小型・軽量で高出力の充電式電池であるリチウムイオン電池の基本構造を確立する卓越した業績を上げ、経済、社会の発展に極めて顕著な貢献をされました。

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